RX-7はなぜ13B?20Bとの違いを徹底解説

RX-7はなぜ20Bではなく13Bなのか?3ローターではなく2ローターを選んだ理由

RX-7といえば、マツダを代表するロータリースポーツカー。

特にFD3Sに搭載された13B-REWは、今でも多くのファンを魅了しているエンジンです。

でも、ロータリーエンジンについて調べていると、こんな疑問が浮かびませんか?

「13Bより20Bの方がローターが1つ多い。だったら20BをRX-7に載せた方が速いのでは?」

実際、20B-REWは3ローター。排気量も約2,000cc相当で、トルクも13Bを大きく上回ります。

それなのに、マツダはFD3Sに20Bではなく13B-REWを採用しました。

今回は、13B-REWと20B-REWの違いを比較しながら、RX-7に13Bが選ばれた理由を考えてみます。

1. 13Bと20Bは何が違う?

まずは基本的な違いから見ていきましょう。

項目13B-REW20B-REW
ローター数2ローター3ローター
1ローター容積654cc654cc
公称排気量1,308cc1,962cc
最高出力280PS280PS
最大トルク約32kgf・m41.0kgf・m
過給方式シーケンシャルツインターボシーケンシャルツインターボ
代表的な搭載車FD3S RX-7ユーノスコスモ

※国内仕様の代表的な公称値。13B-REWはFD3S後期型の数値です。

ここで面白いのが、最高出力はどちらも280PSということ。

しかし、最大トルクには大きな違いがあります。

20B-REWは41.0kgf・m。13B-REWよりも力強いトルクを発生させます。

つまり、20Bは単純に排気量が大きいだけではなく、余裕のあるトルクを持ったエンジンなのです。

2. 20B-REWはどんなエンジンなのか?

20B-REWは、1990年に登場したユーノスコスモに搭載された3ローターエンジンです。

13Bの2ローターに、もう1つローターを追加した構成で、3つのローターが回転する独特のエンジンです。

排気量は654cc×3ローターで約1,962cc。

最大トルクは41.0kgf・mと、ロータリーエンジンとして非常に力強い数値を実現しています。

さらに、20Bには3ローターならではの滑らかな回転フィールがあります。

マツダの技術資料でも、3ローターはV8エンジンを超え、V12エンジンに近い滑らかさを持つと説明されています。

まさに、当時のマツダの技術力を象徴するエンジンだったと言えるでしょう。

3. なぜRX-7には20Bではなく13Bが採用されたのか?

理由① 軽量コンパクトというRX-7の設計思想

RX-7は、単純にエンジンの出力だけを追求したスポーツカーではありません。

車体の軽さ、前後重量配分、旋回性能など、クルマ全体のバランスを重視して開発されました。

ロータリーエンジンの魅力は、レシプロエンジンと比較してコンパクトにまとめやすいこと。

そのメリットを生かし、フロントミッドシップのレイアウトによって運動性能を追求していたのがRX-7です。

20Bはローターが1つ増えるため、エンジン全体の長さや構造も複雑になります。

3ローター化すれば、それに合わせて車体側の設計や補機類、冷却系なども検討しなければなりません。

RX-7が求めていた軽快なハンドリングを考えると、13Bの2ローターという構成には大きな意味があったと考えられます。

理由② 20Bは3ローターならではの構造的な難しさがある

ロータリーエンジンは、ローターが増えれば簡単に高性能化できるというものではありません。

特に3ローターでは、各ローターをつなぐエキセントリックシャフトの構造が複雑になります。

マツダの技術資料によると、マルチローターエンジンの量産化では、分割構造のシャフトを接合する技術が大きな課題でした。

強度や剛性、接合精度など、2ローターとは違った技術的な難しさがあります。

20Bは、単純に13Bを大きくしただけのエンジンではなかったのです。

理由③ RX-7に必要だったのは大トルクだけではない

20Bの最大トルクは41.0kgf・m。

これは非常に魅力的な数字です。

しかし、スポーツカーの性能はエンジンのトルクだけでは決まりません。

  • エンジンの重量と搭載位置
  • 前後重量配分
  • コーナリング時の運動性能
  • アクセル操作に対するレスポンス
  • 冷却性能と耐久性
  • 車体全体とのバランス

こうした要素が組み合わさって、初めてスポーツカーとしての完成度が決まります。

FD3Sが評価される理由の1つは、軽快なハンドリングと優れた車体バランスです。

マツダがRX-7に13Bを採用した背景には、こうしたスポーツカーとしての設計思想があったと考えられます。

4. 20BをRX-7に搭載したら速くなるのか?

ここはロータリーファンなら気になるところですよね。

結論から言えば、20Bを搭載すれば大きなトルクを生かした加速性能を狙えます。

ただし、20Bに換装しただけで必ず速くなるとは限りません。

エンジンだけではなく、次のような部分も考える必要があります。

  • エンジンマウントと搭載スペース
  • 冷却系とラジエーター
  • 吸排気系の取り回し
  • ECUと燃料供給系
  • ミッションやクラッチなどの駆動系
  • 足回りと前後重量バランス

特にFD3Sは、エンジンを含めた車体全体のバランスが魅力のクルマです。

20Bを搭載するなら、エンジンの性能だけではなく、車体全体をどう仕上げるかが重要になります。

3ローターFDというだけでも魅力的ですが、それを本当に速く走らせるには相応の設計とセッティングが必要なのです。

5. 13BだからこそRX-7らしいのかもしれない

20Bの3ローターは、確かに魅力的です。

大きなトルク、独特の回転フィール、そして3ローターという特別感。

ロータリーファンなら、一度は乗ってみたいと思うエンジンではないでしょうか。

それでも、FD3Sに搭載された13B-REWには、また違った魅力があります。

コンパクトな2ローターエンジンをフロントミッドシップに搭載し、車体全体で走りを楽しむ。

それがRX-7というスポーツカーの大きな個性です。

最高出力の数字だけでは分からない部分に、RX-7の魅力が詰まっているのだと思います。

まとめ|RX-7に13Bが選ばれたのには理由がある

13Bより20Bの方がローター数も多く、排気量も大きく、最大トルクも上回ります。

しかし、RX-7は大きなエンジンを載せて最高出力を追求するだけのクルマではありません。

軽量コンパクトなロータリーエンジンを生かし、車体全体のバランスと運動性能を追求したスポーツカーです。

だからこそ、13B-REWという選択には意味があったのでしょう。

個人的には、20Bを搭載したFD3Sも一度は見てみたいと思います。

でも、やっぱりFD3Sには2ローターの13Bが似合う。

皆さんはどう思いますか?

もしFD3Sに20Bを搭載できるとしたら、換装してみたいですか?それとも13Bのまま乗り続けたいですか?

ロータリー好きの皆さんの意見も、ぜひ聞いてみたいですね。

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