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FD3SのVマウントにウォータースプレーは必須?エアコンを効かせる冷却対策を徹底解説

RX-7 / FD3S

「Vマウントにしたら、エアコンが効かなくなるんじゃない?」

そして、さらに一歩踏み込むと、

「エアコンを使うならウォータースプレーまで必要なの?」

という疑問です。

実際、FD3SのVマウントについて調べていると、ウォータースプレーや電動ファン、コンデンサーの配置についてさまざまな意見があります。

ですが、ここは一度整理した方がいい。

結論から言います。

FD3SのVマウントにウォータースプレーは必須ではありません。

むしろ、エアコンを普通に使いたいFD3Sなら、

ウォータースプレーより先に「コンデンサーへしっかり風を当てる仕組み」を考えるべきです。

具体的には、

  1. コンデンサーの配置
  2. 電動ファン
  3. ラジエーター・コンデンサー周辺の導風
  4. 熱気が逃げるルート
  5. 実際の水温・吸気温・エアコン性能の確認
  6. それでも必要ならウォータースプレー

という順番です。

この順番を間違えると、高価なVマウントを装着したのに、

「水温は下がったけど、夏の渋滞でエアコンが効かない」

という残念な仕様になる可能性があります。


Vマウント=エアコンが使えない、ではない

まず、ここは誤解しない方がいいでしょう。

Vマウントそのものがエアコンを使えなくするわけではありません。

Vマウントは、インタークーラーとラジエーターを効率よく配置して冷却性能を高めるためのレイアウトです。

実際、KNIGHT SPORTSのFD3S用V-MOUNTは、FD3Sの冷却性能を高めることを目的に開発され、メーカー公表値として「夏場のサーキット走行でも水温90℃、吸気温度70℃」という性能例が掲載されています。

ただし、これはあくまで同社製品・同社条件における性能例です。

すべてのVマウントで同じ数字になるわけではありません。

そして重要なのが、

Vマウントを付ければ、どんなレイアウトでも冷えるわけではない

ということです。


なぜVマウントでエアコンが問題になるのか?

ここで登場するのが、エアコンのコンデンサーです。

エアコンのコンデンサーは、コンプレッサーから送られてきた高温・高圧の冷媒から熱を外へ逃がす重要な部品です。

つまり、

コンデンサーをしっかり冷やせるかどうか

は、エアコン性能に関係します。

HELLAも、コンデンサーは冷媒から熱を放出する役割を持ち、ファンや走行風によって冷却されると説明しています。

さらにDENSOも、エアコン点検ではコンデンサーとラジエーターの間の汚れによる風量低下や、コンデンサーファンの作動状態を確認するよう案内しています。

風が通らなければ、コンデンサーの熱交換がうまくいきません。


FD3Sで特に重要なのが「停車・渋滞」

高速道路を走っているときは、車速があります。

当然、車速が上がればフロントから大量の空気が入ってきます。

問題は、

信号待ち

です。

渋滞

です。

そして、

真夏の駐車場でアイドリングしているとき

です。

この状況では、車速による走行風がほとんどありません。

だからこそ、電動ファンの役割が重要になります。

DENSOも、冷却ファンについて「車両が停止しているときに熱を取り除く」ための重要な部品だと説明しています。

つまりFD3Sで、

「夏でもエアコンを効かせたい」

のであれば、ウォータースプレーを考える前に、

電動ファンと風の流れ

を見るべきです。


ウォータースプレーは何をしているの?

では、ウォータースプレーが無意味なのかというと、もちろんそんなことはありません。

むしろ、条件が合えば非常に面白い冷却方法です。

ウォータースプレーは、ラジエーターやインタークーラーなどの熱交換器に水を細かく噴霧し、水が蒸発するときに熱を奪う気化熱を利用します。

つまり、

空気だけで冷やす

水の蒸発による冷却も利用する

という考え方です。

特に、

  • 真夏
  • 高負荷走行
  • サーキット
  • 連続周回
  • 吸気温度をさらに下げたい
  • 水温上昇を抑えたい

といった条件では、追加の冷却手段として検討する価値があります。

ただし、

「ウォータースプレーを付ければ、導風やファンが適当でも大丈夫」

という話ではありません。

ここは非常に重要です。


ウォータースプレーより先に電動ファンを考える理由

例えば、

コンデンサーに十分な風が当たっていないFD3S

があるとします。

そこへウォータースプレーを追加したとしても、根本的な風路の問題が解決するわけではありません。

一時的に冷却を助けることはできます。

しかし、水がなくなれば終わりです。

一方、適切な電動ファンと導風ができていれば、

水がなくても冷却システムとして成立します。

この違いは大きいです。

だから僕なら、

第1段階

コンデンサーの配置を確認

第2段階

電動ファンの風量・向き・作動条件を確認

第3段階

ラジエーター周辺の隙間を塞いで導風

第4段階

実際の水温・吸気温・エアコン性能を測定

第5段階

必要ならウォータースプレーを追加

という順番にします。


「コンデンサーの配置」がかなり重要

FD3SのVマウントでエアコンを残す場合、個人的に一番注目したいのがここです。

コンデンサーがどこに、どんな角度で配置されているか。

VマウントはラジエーターとインタークーラーをV字状に配置するため、純正状態とは空気の流れが変わります。

その結果、

「ラジエーターはよく冷える」

のに、

「エアコンは渋滞すると弱い」

という仕様になることがあります。

実際、FD3SのVマウントについては、コンデンサーの配置変更や電動ファン追加によってエアコン性能を改善したユーザー事例もあります。

ただし、これは個人の施工事例であり、すべてのFD3Sに同じ結果が出ることを保証するものではありません。


電動ファンは「付いている」だけではダメ

ここも見落としやすいポイントです。

電動ファンは、

付いている=OK

ではありません。

見るべきなのは、

  • ファンのサイズ
  • ファンの風量
  • 吸い込み方向
  • 吐き出し方向
  • コンデンサーとの距離
  • ファンシュラウド
  • ファンが覆っている面積
  • 電源容量
  • リレー
  • 配線
  • 作動温度
  • A/C ON時の作動
  • 熱気の逃げ道

です。

特にFD3Sは古い車です。

「昔から付いているから大丈夫」

ではなく、

実際にファンが正常に作動しているか

を確認した方がいい。

DENSOもA/Cの点検項目として、コンデンサーファンの作動とエアフローを確認するよう案内しています。


ラジエーターとコンデンサーの間も要チェック

FD3Sのような年式の古い車では、ここも重要です。

コンデンサーとラジエーターの間に、

  • ゴミ
  • ホコリ
  • 枯れ葉
  • フィンの潰れ

などが蓄積すると、空気の流れが悪くなります。

DENSOは、古い車ではコンデンサーとラジエーターの間に汚れが蓄積し、エアフローを制限することがあり、その結果として凝縮圧力が上がり、ホースやコンプレッサーの寿命にも影響すると説明しています。

だから、

「エアコンが効かない=ウォータースプレーを付けよう」

と考える前に、

「そもそも風がちゃんと通っているか?」

を確認するべきです。


Vマウントの性能は「導風」で決まる

ここはFD3Sオーナーなら覚えておきたいところです。

ラジエーターの前に穴がある。

そこから空気が入る。

ラジエーターを通る。

冷える。

……というほど単純ではありません。

空気は、

通りやすいところへ逃げます。

だからラジエーターの周囲に大きな隙間があれば、

「せっかく入ってきた空気がコアを通らず横へ逃げる」

ということが起きます。

実際、FD3SのVマウント施工例でも、インタークーラー周辺を導風板で囲う施工が行われています。

Vマウントを装着するときは、

コアの大きさだけを見るのではなく、空気の入口から出口までを見る。

これが大切です。


じゃあウォータースプレーは「いらない」のか?

ここまで読むと、

「じゃあウォータースプレーはいらないんだな」

と思うかもしれません。

いや、そうではありません。

使い方次第では、かなり有効です。

特にサーキット走行をするFD3Sなら、追加冷却として検討する価値があります。

例えば、

街乗り中心

ウォータースプレー
基本的に不要

ワインディングを楽しむ

ウォータースプレー
なくても問題ないケースが多い

真夏の高速+渋滞

ウォータースプレー
まず電動ファンと導風を確認

サーキット走行

ウォータースプレー
追加冷却として検討する価値あり

夏場の連続周回

ウォータースプレー
かなり有力な選択肢

という考え方になります。


インタークーラー用とコンデンサー用は分けて考えよう

ここも重要です。

「ウォータースプレー」と一括りにすると話がややこしくなります。

インタークーラーに吹く

目的は、

吸気温度を下げること。

特に高負荷走行ではメリットを狙いやすい部分です。


ラジエーターに吹く

目的は、

冷却水温の上昇を抑える補助。


コンデンサーに吹く

目的は、

エアコン側の熱交換を助けること。


つまり、

どこを冷やしたいのか?

によってウォータースプレーの設計思想が変わります。

「とりあえず水を吹けばいい」

ではありません。


FD3Sでウォータースプレーを付けるなら、ここまで考えたい

もし本気でウォータースプレーを装着するなら、僕なら以下を確認します。

① 水タンク容量

小さすぎると、すぐに水がなくなります。

② ノズル位置

水がコア全体に効率よく当たる位置を考える必要があります。

③ 噴霧量

多ければいいわけではありません。

④ 水滴の大きさ

霧状にするのか、ある程度の水量を当てるのかで特性が変わります。

⑤ 作動条件

常時噴霧ではなく、

吸気温度・水温・スイッチ操作などに応じて作動

させる方法もあります。

⑥ 水切れ対策

水がなくなったときにどうするのか。

⑦ 電源・リレー

ポンプを使う以上、電装系も考える必要があります。


「冷却チューン=大容量パーツ」ではない

FD3Sでは、どうしても、

「大きいラジエーター」

「大きいインタークーラー」

「Vマウント」

「大型電動ファン」

という方向へ目が行きます。

もちろん、それも重要です。

でも、最終的な冷却性能を左右するのは、

空気をどう入れて、どう通して、どう出すか

です。

だから、

大きなコア+悪い導風

より、

適切なサイズ+しっかりした導風

の方が効率よく冷えるケースがあります。


KEN97 GARAGEのFD3SもVマウントを経験

実はKEN97 GARAGEでも、FD3Sのシングルタービン化とRE雨宮Vマウントについて記事にしています。

Vマウントにするか、前置きインタークーラーにするか。

FD3Sでは、この選択で悩む人も多いと思います。

KEN97 GARAGE|FD3Sのシングルタービン化とRE雨宮Vマウント

この記事も合わせて読んでもらうと、

「なぜVマウントを選ぶのか」

がより分かりやすくなります。


FD3SのVマウント+エアコンでおすすめしたい考え方

僕なら、こんな順番で作ります。

STEP 1|まず純正エアコンを正常化

  • 冷媒量
  • コンプレッサー
  • コンデンサー
  • エバポレーター
  • 配管
  • 電動ファン

を確認。

そもそも純正状態でエアコンが弱いなら、Vマウント以前の問題です。


STEP 2|コンデンサーの位置を確認

Vマウント化することで、

コンデンサーに十分な風が当たっているか?

を確認。


STEP 3|電動ファンを確認

A/C使用時に必要なファンが正常に作動するか確認。

ファンの回転方向も重要です。


STEP 4|導風を作る

ラジエーターやインタークーラー周辺の隙間を確認。

空気が逃げないようにします。


STEP 5|実際に測定する

ここが一番大事。

感覚ではなく、

数字で判断します。

例えば、

  • 外気温
  • 水温
  • 吸気温
  • A/C吹き出し温度
  • エアコン高圧
  • エアコン低圧

などを確認します。

エアコンの冷却性能については、DENSOも吹き出し温度を測定して性能を確認する方法を案内しています。


それでも厳しいならウォータースプレー

ここで初めて、

「ウォータースプレーを追加しよう」

となります。

この順番なら合理的です。

なぜなら、

原因を直してから、追加冷却をする

からです。


まとめ|FD3SのVマウントにウォータースプレーは必須なのか?

結論をもう一度。

ウォータースプレーは必須ではありません。

FD3SをVマウント化して、

「夏でもエアコンを使いたい」

のであれば、まず考えるべきなのは、

1位|コンデンサーの配置

2位|電動ファン

3位|導風

4位|熱気の排出

5位|実測

6位|ウォータースプレー

です。

特にサーキットで連続周回するようなFD3Sなら、ウォータースプレーは「必要ない装備」ではありません。

むしろ、

最後に追加する冷却兵器

として考えると分かりやすいと思います。


FD3Sは「冷やす」だけじゃなく「風を設計する」

FD3Sの冷却チューンで本当に大切なのは、

「一番大きなラジエーターを入れること」ではありません。

大切なのは、

どこから空気を入れるのか。

どこを通すのか。

どこから出すのか。

そして、

その状態でエアコンまでちゃんと使えるのか。

です。

Vマウントは、うまく作れば非常に魅力的な冷却レイアウトです。

一方で、キットを取り付けただけで終わりではありません。

FD3Sはもう新車ではありません。

だからこそ、

「パーツを付ける」から「システムとして考える」

ことが重要になってきます。

ウォータースプレーも同じです。

必要だから付ける。

必要なければ付けない。

そして、

必要かどうかは温度とエアコン性能を測って判断する。

これが一番失敗しにくい方法だと思います。


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