「FD3Sの1型と6型って何が違うの?」
RX-7に興味を持つと、必ずと言っていいほど出てくるのが「○型」という言葉です。
1型🚗
2型🚗
3型🚗
4型🚗
5型🚗
6型🚗
そして最後に登場した、
Spirit R(スピリットR)。
同じFD3Sなのに、なぜこんなに呼び方があるのでしょうか?
実はFD3Sは、1991年の登場から2002年の生産終了までの約12年間、何度も改良を受けています。
今回は、そんなFD3Sを
「1型〜6型で何が変わったのか?」
という視点から、できるだけ分かりやすく整理してみます。
まずはFD3S「1型〜6型」を一覧で見る
まず全体像を見てみましょう。
| 型 | 登場時期 | 大まかな分類 | 最高出力の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1型 | 1991年12月〜 | 前期 | 255PS | FD3S誕生。初期型 |
| 2型 | 1993年8月〜 | 前期 | 255PS | ボディ剛性・足回りなどを改良 |
| 3型 | 1995年3月〜 | 前期 | 255PS | グレード・装備などを見直し |
| 4型 | 1996年1月〜 | 中期 | MT 265PS | ECU・吸気系などを改良 |
| 5型 | 1999年1月〜 | 後期 | 一部MT 280PS | 大幅な熟成・280PS化 |
| 6型 | 2000年10月〜 | 後期・最終型 | 280PS | ABS・EBDなどを改良 |
| Spirit R | 2002年4月〜 | 最終限定車 | 280PS | FD3S最後の限定モデル |
※型の区分は日本国内で一般的に使われている分類です。グレード・年式によって仕様は異なります。
FD3Sの生産期間は1991年から2002年まで。
マツダ公式の系譜では、1991年の3代目RX-7登場後、1995年3月、1996年1月、1999年1月、2000年10月と改良が続き、2002年3月に最後の限定車「Spirit R」が登場、同年8月に生産終了となっています。
1型|すべての始まり
1991年12月〜
FD3Sの歴史はここから始まります。
1991年12月に登場した3代目RX-7。
当時は、
「アンフィニRX-7」
という名前で販売されていました。
搭載されたのは、
13B-REW
1.3L・2ローターのロータリーエンジン。
さらに、
シーケンシャル・ツインターボ
を組み合わせています。
初期型の最高出力は、
255PS
でした。
FD3Sの特徴である低く美しいボディ、軽量・コンパクトなロータリーエンジン、FRレイアウトなど、基本的なコンセプトはこの1型です。
つまり1型は、
「FD3Sというクルマの原点」
です。
2型|初期FDをさらに進化
1993年8月〜
2型では、FD3Sの基本的なスタイルを維持しながら、さまざまな部分が改良されました。
代表的なのが、
- ボディ剛性の強化
- ダンパーの大型化
- サスペンションセッティングの見直し
- インテリアの改良
- 大型アームレストの採用
など。
さらに、タイプRZやタイプR II バサースト
などのスポーツ志向グレードも登場しました。
FD3Sが単なる「新型スポーツカー」から、徐々に熟成されていった時期です。
3型|前期FDの完成度を高める
1995年3月〜
3型は、1型・2型で作り上げたFD3Sをさらに整理したモデル。
マツダ公式の系譜でも、1995年3月に「アンフィニRX-7 ’95年モデル」が登場しています。
この頃になるとグレード体系も見直され、
タイプR-S
などが設定されました。
また、外観ではリアウイングなどにも変更が加えられています。
3型は、
「初期FDの熟成版」
と考えると分かりやすいでしょう。
4型|FD3Sが大きく進化した時期
1996年1月〜
ここからFD3Sは、かなり大きな進化を見せます。
4型では、
CPU制御が8ビットから16ビットへ
と進化。
さらに吸気系などが変更され、MT車では最高出力が、
255PS → 265PS
へアップしました。
外観でも、
丸型3連テールランプ
が採用されるなど、FD3Sの印象が変わっています。
マツダ公式の系譜でも1996年1月のマイナーチェンジが記録されています。
そして、この4型の時期には販売ブランドにも変化がありました。
1997年10月には車名が、
「アンフィニRX-7」→「RX-7」
へ変更されています。
つまり4型は、
「初期FDから後期FDへ向かう重要な転換点」
とも言えます。
5型|FD3Sの大幅な熟成
1999年1月〜
そして、多くのFDファンが注目するのが5型です。
1998年12月にマツダが発表し、1999年1月21日から発売されたマイナーチェンジモデルでは、
最高出力280PS
を実現。
これは当時の日本のスポーツカーを語るうえでも非常に大きなポイントでした。
ただし、ここは注意が必要です。
「5型なら全部280PS」ではありません。
グレードやトランスミッションによって出力は異なります。
特に高性能グレードの、
タイプR・タイプRS
などが280PS化されています。
5型で何が変わった?
5型では、単純に馬力を上げただけではありません。
さまざまな部分が改良されています。
☑️エンジン・ターボ
- ターボチャージャーの高効率化
- 最高出力280PS化
- 冷却系の改良
- ボディ
☑️ボディ
・ボディ剛性の強化
☑️サスペンション
・セッティング変更
☑️ブレーキ・安全装備
・ABS
・デュアルエアバッグ
など、安全面も強化されました。
つまり5型は、
「速くなったFD」
だけではありません。
「より完成度の高いFD」
へ進化したモデルです。
6型|最後の進化
2000年10月〜
そしてFD3S最後の通常モデルが、6型です。
2000年10月、マツダはRX-7の全モデルを商品改良。
同時に特別限定車、
タイプRZ
も設定しました。
6型では、エンジンそのものを大きく変更するというより、
「走りと安全性の完成度をさらに高める」
方向へ進化しています。
6型の主な変更点
代表的なのが、
ABS制御の進化です。
さらに、EBD(電子制御制動力配分システム) も採用。
ブレーキ性能・安全性が高められました。
インテリアでは、ホワイトメーター+メッキリング
などが採用され、スポーティーな雰囲気も強くなっています。
マツダ公式発表でも、ブレーキ・サスペンションの改良、EBDの追加、メーターの変更などが確認できます。
そして最後に登場した「Spirit R」
ここからがFD3Sの歴史の中でも特別な存在です。
2002年 FD3Sの生産終了を前に、
最後の限定車
として登場したのが、
RX- 7 Spirit R です。
マツダは2002年3月25日にSpirit Rを発表。
発売日は4月22日。
そしてFD3S自体は、
2002年8月に生産終了
となりました。
つまりSpirit Rは、FD3Sの最後を飾った特別なモデルです。
Spirit Rには3種類あった
Spirit Rは1種類ではありません。
用意されたのは、
☑️Spirit R Type A
2シーター・5速MT
最も走りに振ったモデルです。
専用の赤いレカロ製フルバケットシートを採用。
さらに大型のドリルドタイプ・ベンチレーテッドディスクブレーキなどを装備しました。
マツダ自身がType Aについて、
RX-7史上もっとも優れた走行性能を持つモデル
という位置付けをしていました。
☑️Spirit R Type B
4シーター・5速MT
Type Aのスポーツ性能を受け継ぎながら、4人乗り仕様としたモデルです。
「FDに乗りたい、でも2シーターでは困る。」
という人にも対応したSpirit Rです。
☑️Spirit R Type C
シーター・4速AT
Spirit RにはAT仕様も存在しました。
「Spirit R=全部MT」
と思っている人もいますが、
Type Cは4速AT です。
ここはFD3S好きでも意外と知られていないポイントかもしれません。
Spirit Rの共通装備
3タイプ共通で、
- BBS製17インチアルミホイール
- 赤色ブレーキキャリパー
- 専用インテリア
- 専用装備
などが採用されました。
Type Aにはさらに、
レカロ製フルバケットシート
が装備されています。
また、Spirit Rは、
日本国内限定1,500台
の限定モデルでした。
Spirit Rの生産台数
Spirit Rは合計1,500台。
内訳は、
| モデル | 生産台数 |
|---|---|
| Spirit R Type A | 500台 |
| Spirit R Type B | 500台 |
| Spirit R Type C | 500台 |
| 合計 | 1,500台 |
となっています。
マツダ公式発表でも、Spirit Rは日本国内限定1,500台とされています。
1型から6型まで、何が変わった?
ここまでを簡単にまとめると、
1型 →FD3S誕生。
2型 →ボディ・足回りなどを改良。
3型 →装備・グレードを整理。
4型 →CPU・吸気系などを進化。 265PS化
5型 →280PS化 ボディ・冷却・足回り・安全装備などを大幅に熟成。
6型 →ABS・EBD・サスペンションなどを改良。
Spirit R FD3S最後の限定モデル。
という流れです。
FD3Sの進化を数字で見る
FD3Sの進化で特に分かりやすいのが最高出力です。
1〜3型 →255PS
4型 →MT車 265PS
5型以降 →一部MT車 280PS
Spirit R →280PS
という流れ。
マツダ公式では、1999年1月のマイナーチェンジで280馬力へ向上したことが記録されています。
ただし、
「後期だから絶対に280PS」
という単純な話ではありません。
グレードやAT・MTによって仕様が異なるため、購入時には車検証・車台番号・グレードなどを含めて確認することが重要です。
前期・中期・後期で分けるとどうなる?
FD3Sを大きく3つに分けると、一般的には次のように考えられます。
前期
1型〜3型
1991年〜1995年頃。
初期FDらしいデザインとフィーリングが特徴。
中期
4型
1996年〜1998年頃。
265PS化など、大きな進化が行われた時期。
後期
5型〜6型
1999年〜2002年。
280PS化やボディ、冷却、足回り、安全装備などが進化。
そして最後に、
Spirit R
へとつながります。
「どの型が一番いい?」ではなく、どのFDが好き?
FD3Sについて調べていると、
「何型が一番いい?」
という話がよく出てきます。
でも、FD3Sの場合は単純に決められません。
1型には1型の魅力があります。
初期型ならではのシンプルさ。
2型・3型には初期モデルの熟成。
4型には265PS化や外観の変化。
5型には280PS化と大幅な熟成。
6型には最終型ならではの完成度。
そしてSpirit Rには、
「FD3S最後の限定モデル」
という特別な価値があります。
つまり、
どの型が好きなのか?
でFD3Sの楽しみ方も変わってくるのです。
FD3Sの歴史は「馬力競争」だけではない
FD3Sの1型から6型までを見ると、
「255PS → 265PS → 280PS」
という数字に目が行きます。
しかし、本当の進化はそれだけではありません。
ボディ。
サスペンション。
ブレーキ。
冷却。
ECU。
安全装備。
そしてドライバーが感じるハンドリング。
こうした部分を少しずつ改良して、
FD3Sというスポーツカーを完成させていった
と考えると、歴代モデルの違いがもっと面白く見えてきます。
まとめ|1型からSpirit Rまで、FD3Sは進化し続けた
FD3Sは1991年に登場しました。
そして2002年に生産終了するまで、約12年間にわたって進化を続けました。
1型 FD3Sの誕生。
2型 ボディ・足回りなどを改良。
3型 装備・グレードを整理。
4型 265PS化など大きく進化。
5型 280PS化と大幅な熟成。
6型 安全性・走行性能をさらに改良。
そして、
Spirit R FD3S最後の限定車。
マツダがSpirit Rを発表したのは2002年3月25日。
FD3Sは同年8月に生産終了しました。
30年以上前に登場したスポーツカー。
それなのに、今でもFD3Sを見れば振り返ってしまう。
それだけ、このクルマには強烈な個性があります。
美しいボディ。
13B-REW。
シーケンシャル・ツインターボ。
FR。
そしてロータリー独特のフィーリング。
1型からSpirit Rまで。
歴代FD3Sを知ると、同じ「RX-7」でも一台一台に違った物語があることが分かります。
FD3Sは、単なる「昔のスポーツカー」ではありません。
進化の歴史そのものが、FD3Sの魅力なのです。
📌 KEN97 GARAGE 関連記事
▶ FD3S前期・中期・後期の違いを徹底比較

▶ 13B-REWとは?ロータリーエンジンの仕組みを解説

参考・出典
- マツダ公式「系図 RX-7」
- マツダ公式ニュースリリース「RX-7に280馬力のロータリーエンジンを搭載」(1998年12月15日)
- マツダ公式ニュースリリース「RX-7の走りを極めた特別限定車 タイプRZ」(2000年10月18日)
- マツダ公式ニュースリリース「RX-7最後の限定車 スピリットRシリーズを発売」(2002年3月25日)
※型式・年式・装備はグレードや仕様によって異なります。中古車購入時は、実車・車台番号・グレード・整備履歴などの確認が必要です。
情報確認日:2026年10月 1日
