FD3S RX-7に乗っていると、一度は気になるのがブレーキの強化ではないでしょうか。
特に16インチブレーキ仕様のFD3Sでは、
- 「17インチブレーキに交換したい」
- 「純正17インチ仕様にできる?」
- 「リアだけ17インチ化する意味はある?」
- 「必要な部品は何?」
- 「社外キャリパーまで必要?」
- 「いくらくらいかかる?」
といった疑問が出てきます。
僕自身もFD3Sのリアブレーキを16インチから17インチへ変更しました。
この記事では、実際の作業内容をベースに、
FD3Sの16インチ→17インチブレーキ化について、必要部品・加工・メリット・注意点までまとめます。

ディスクブレーキの仕組み
ディスクブレーキは、自動車を減速または停止させるブレーキシステムを指します。
ブレーキローターは、車輪の回転と同時に回転し、ブレーキキャリパー内のブレーキパッドが押しつけられます。
ブレーキパッドとブレーキローターの摩擦によって車は止まります。
結論|FD3Sのブレーキ強化は「まず純正17インチ化」が現実的
結論から言うと、16インチ仕様のFD3Sでブレーキを強化したいなら、いきなり社外キャリパーへ交換するのではなく、
純正17インチブレーキへのアップグレード
を検討するのは十分アリです。
実際、FD3Sには16インチ仕様と17インチ仕様があり、17インチ仕様への変更例も確認できます。16インチ仕様から17インチ仕様へ変更する場合、リア側では17インチ用ローターとマウンティングサポートなどが必要になり、バックプレートの加工が必要になるケースがあります。
ただし、
「17インチ化=必ずブレーキが劇的に効く」
と単純には考えない方がいいです。
ブレーキ性能は、
- ローター
- キャリパー
- ブレーキパッド
- タイヤ
- ブレーキフルード
- ブレーキホース
- 前後の制動バランス
- 車両重量
- 走行ステージ
などの組み合わせで決まります。
FD3Sの16インチブレーキと17インチブレーキ
FD3Sにはグレード・仕様によって16インチブレーキ車と17インチブレーキ車があります。
社外メーカーの資料でも、FD3Sについて16インチ仕様と17インチ仕様が区別されています。
また、BiotのFD3S向けブレーキ情報では、純正サイズとして16インチ車は294φ、17インチ車は313φのフロントローターが掲載されています。
うちのFD3Sは、ブレーキが16インチなので、リアのキキがイマイチってことで、
リアブレーキを16インチ→17インチに交換

まずは、車ををジャッキアップ(当たり前ですがw)
タイヤを外し、16インチブレーキローターを外します。

ここで、ローター外したら、バックプレートをサンダーや金切バサミなどを使って切ります。
17インチ用のバックプレートを購入すれば問題ないですが、
あと、17インチ用のブレーキキャリパーマウンティングサポートを購入しときます。左右あるので、2個必要です。
あとは、元に戻せば終了

慣らし、当たりがつくまで、ゆっくり走りましょう。余裕みて100キロくらいかな?
見た目も変わるし、凄くリアが沈む感じでいいですよ。ノーマルと比べて、段違いに効きます。効果大です。
つまり、単純に「ホイールが17インチ」という意味ではありません。
ここでいう16インチ・17インチは、ブレーキシステム側の仕様を指します。
そもそもブレーキローターとは?
ブレーキローターは、ホイールと一緒に回転する円盤状の部品です。
ブレーキを踏むとキャリパーがブレーキパッドをローターへ押し付けます。
その摩擦によって車の運動エネルギーを熱エネルギーへ変換し、車を減速・停止させます。
つまり、
「ブレーキが効く」=単純にローターを大きくすればOK
というわけではありません。
ローターのサイズだけではなく、パッド、キャリパー、タイヤ、冷却なども重要です。
FD3Sのブレーキを17インチ化するメリット
① ブレーキローターのサイズアップ
17インチ仕様では、16インチ仕様より大きなブレーキシステムを使用します。
一般的にローター径が大きくなると、同じ制動力を発生させる条件ではブレーキの有効半径を大きくできます。
さらに重要なのが熱容量です。
スポーツ走行では、ブレーキを踏むたびに大量の熱が発生します。
そのため、サーキットやワインディングを走るFD3Sでは、
「一発の制動力」だけではなく「熱に耐え続けられるか」
が重要になります。
② 見た目がかなり変わる
これはFD3Sオーナーなら意外と大きなポイントです。
大きめのホイールを装着していると、16インチブレーキはホイールの中で小さく見えることがあります。
17インチブレーキに変更すると、ホイール内部のブレーキが大きく見えるため、
足元の迫力がかなり変わります。
実際にFD3Sの16インチから17インチへの変更では、ホイールとのバランスが良くなったという施工例もあります。
③ スポーツ走行での熱対策を考えやすい
街乗りだけなら、ブレーキは「止まれること」が最重要です。
一方で、
- 峠
- ワインディング
- 高速道路
- サーキット
- スポーツ走行
などでは、ブレーキに連続して大きな負荷がかかります。
特にサーキットでは、
ブレーキの効きよりも「何周性能を維持できるか」
が重要になります。
そのため、スポーツ走行をするFD3Sでは、ブレーキ容量や冷却まで含めて考える必要があります。
実際にFD3Sのリアを16インチ→17インチへ交換してみた
ここからは、実際に行った作業です。
今回変更したのは、
FD3Sのリアブレーキ
です。
もともとは16インチ仕様でした。
そこで、
リアブレーキを16インチ→17インチへ変更
しました。
交換前のFD3Sリアブレーキ
まずは車両をジャッキアップ。
※ブレーキ周りの作業は重大な事故につながる可能性があります。ジャッキだけで車両を支えず、必ず適切なリジッドラック等を使用してください。
タイヤを取り外し、純正16インチ仕様のリアブレーキを確認します。
16インチローターを取り外す
次に16インチ用のリアローターを取り外します。
ここで17インチ化するための準備を行います。
17インチ化で注意したい「バックプレート」
今回の作業でポイントになるのが、
リアのバックプレート
です。
17インチ仕様へ変更する場合、ローターとのクリアランスを確保するため、バックプレート側の加工が必要になる場合があります。
実際にFD3Sの16インチ→17インチ化を行った事例でも、リアバックプレートを加工しています。
今回の作業では、
サンダーや金切りバサミなどを使用してバックプレートを加工
しました。
ただし、加工方法や加工量は車両・部品の状態によって異なるため、現物合わせが必要です。
17インチ用リアマウンティングサポートも必要
もう一つ重要なのが、
17インチ用リアキャリパーマウンティングサポート
です。
16インチ仕様のままローターだけ17インチに変更すればいい、という話ではありません。
17インチ仕様に合わせた部品構成が必要になります。
左右それぞれ必要になるため、部品を準備するときは数量にも注意してください。
FD3Sの16インチ→17インチ化では、17インチ用リアマウンティングサポートを使用した事例が確認できます。
FD3Sリア17インチ化で準備するもの
今回のような純正17インチ仕様への変更を検討する場合、基本的には以下の部品を確認します。
主な部品
- 17インチ用リアブレーキローター
- 17インチ用リアキャリパーマウンティングサポート
- 必要に応じてバックプレート
- ブレーキパッド
- ブレーキフルード
- 必要に応じてブレーキホース
- ボルト・ナット類
ただし、年式・型式・グレード・現在の仕様によって必要部品が変わる可能性があります。
中古部品を購入する場合は、FD3Sの何型・どの仕様から外した部品なのかを確認してから購入するのがおすすめです。
16インチ→17インチ化の費用は?
ここは非常に気になるところです。
ただし、中古部品・新品部品・OH済みキャリパー・ローター・パッドのグレードなどで価格が大きく変わります。
そのため、
「17インチ化なら○万円」と固定するのは危険です。
参考として、過去のFD3Sオーナーによる17インチ化事例では、必要部品を揃えて交換した例があります。
また、純正17インチ化よりさらに上を狙う社外ブレーキキットになると、価格は一気に上がります。
例えばナイトスポーツのFD3S用17インチフロント6POTキットは、2026年8月時点の公式情報で税込374,000円、330×32mmの2ピースローターを採用しています。
つまり、
純正17インチ化
→ 比較的現実的
社外キャリパー+大径ローター
→ 本格的なスポーツ仕様
という考え方になります。
純正17インチ化と社外キャリパー、どっちがいい?
これはFD3Sの使い方で決めるべきです。
| 使用目的 | おすすめ |
|---|---|
| 街乗り中心 | 純正16インチ+良質なパッド |
| 街乗り+ワインディング | 純正17インチ化 |
| 高速道路+スポーツ走行 | 純正17インチ+適切なパッド |
| サーキット走行 | 17インチ以上+熱対策 |
| 本格的なサーキット | 社外キャリパー・大径ローターも検討 |
特に重要なのは、
「一番高いブレーキを買えば正解」ではない
ということです。
FD3Sは前後の制動バランスが重要な車なので、フロントだけを極端に強化すると、車両の挙動やABS作動などに影響する可能性があります。
ブレーキ強化なら「パッド交換」も重要
「もっとブレーキを効かせたい」
という場合、いきなりキャリパー交換を考える必要はありません。
まず確認したいのが、
ブレーキパッド
です。
パッドの摩擦特性によって、ペダルを踏んだときの制動フィーリングや温度域は大きく変わります。
ただし、街乗り用・ワインディング用・サーキット用では適したパッドが違います。
サーキット用パッドを街乗りだけで使えばいい、という単純な話でもありません。
ブレーキフルードも忘れない
ブレーキ強化ではローターとパッドばかり注目されますが、
ブレーキフルード
も重要です。
特にスポーツ走行ではフルード温度が上がるため、適切なフルードを使用することが重要になります。
ブレーキメンテナンスを行った際には、エア抜きも含めて確実に作業してください。
ステンメッシュブレーキホースも選択肢
ブレーキホースについても、スポーツ走行をするなら交換候補になります。
ただし、
「ステンメッシュにすれば制動力が劇的に上がる」
というものではありません。
ペダルタッチやフィーリングなどを含めて考えるパーツです。
17インチ化したら慣らし走行も重要
ブレーキローターやパッドを交換した直後は、いきなり強烈なブレーキングを繰り返すのではなく、適切な慣らしを行います。
新品パッド・ローターの場合は、メーカーの指定するベッドイン方法を優先してください。
今回の作業でも、交換後は、
当たりが付くまでゆっくり走行
することを意識しました。
「新品だからすぐ効く」と考えず、交換後の状態を確認しながら慎重に走ることが重要です。
FD3Sのブレーキ強化で絶対に確認したいこと
① ホイールとのクリアランス
ブレーキを大型化すると、
ホイールにキャリパーが干渉する可能性
があります。
特に社外キャリパーは注意が必要です。
ナイトスポーツのFD3S用6POTキットでも、純正17インチ5本スポークホイールへの適合条件が指定されています。
「17インチホイールだから大丈夫」
とは限りません。
② 前後バランス
FD3Sではここが非常に重要です。
フロントだけ極端に強化すると、
- フロントロック
- ABS作動
- 制動時の姿勢変化
などに影響する可能性があります。
ブレーキは4輪で一つのシステムです。

③ タイヤ性能
どれだけ高性能なブレーキを装着しても、タイヤが路面を捉えられなければ、その性能を十分に使えません。
ブレーキ強化を考えるときは、
ブレーキだけではなくタイヤまでセット
で考えるのがおすすめです。
FD3Sのブレーキ強化は「バランス」が重要
FD3Sを速くするチューニングでは、
「馬力を上げる」
「足を固める」
「ブレーキを強化する」
など、いろいろな方法があります。
でも、個人的にはブレーキは少し考え方が違うと思っています。
ブレーキは、
速く走るためではなく、安全に減速するためのパーツ
だからです。
特にFD3Sのような高性能スポーツカーでは、
加速性能より先に、減速性能と熱対策を考える
くらいでもいいと思います。
僕がFD3Sでリア17インチ化して感じたこと
今回、実際にリアブレーキを16インチから17インチへ変更してみました。
見た目はもちろんですが、個人的には、
リア側のブレーキがしっかり仕事をしている感覚
が分かりやすくなりました。
特にブレーキング時の車両の沈み込み方など、純正16インチ仕様との違いを体感できました。
ただし、これはあくまで僕の車両・使用環境での感想です。
すべてのFD3Sで同じ結果になるとは限りません。
FD3Sのブレーキ強化、結局どうする?
最後にまとめます。
街乗り中心
まずは、
純正ブレーキの状態確認+パッド+フルード
から。
ワインディングも楽しみたい
16インチ仕様なら、
純正17インチ化
を検討する価値があります。
サーキットを走る
17インチ化だけで終わらせず、
- パッド
- ローター
- フルード
- ブレーキホース
- 冷却
- タイヤ
- 前後バランス
までトータルで考えるのがおすすめです。
本格的にサーキットを走る
純正17インチのさらに上を狙うなら、
社外キャリパー+大径ローター
も選択肢になります。
ただし、価格も大きく上がります。

まとめ|FD3Sのブレーキは「大きくする」より「使い方に合わせる」
FD3Sのブレーキ強化で一番大切なのは、
とにかく大きなブレーキを付けることではありません。
街乗りなのか、
ワインディングなのか、
サーキットなのか。
自分の使い方に合わせて、
ローター・キャリパー・パッド・フルード・タイヤ・前後バランス
を組み合わせることが重要です。
今回のように16インチ仕様のFD3Sから17インチ仕様へ変更する方法は、純正部品をベースにブレーキをアップグレードしたいオーナーにとって検討しやすい方法の一つです。
ただし、ブレーキは安全に直結する重要保安部品です。
DIYで作業する場合は、自分の技術レベルと設備を考え、少しでも不安がある場合はRX-7を扱える専門ショップへ相談してください。

